猫の体調不良サイン10選|見逃しがちな症状を獣医が解説
猫の体調不良を見分ける方法を知りたいですか?答えは:猫は体調が悪くても、それをはっきり示さないことが多いんです!私たち飼い主が気づきやすいのは、食欲の変化や水を飲む量の増減、トイレの使い方の変化など。特に見逃しがちなサインとして、毛づくろいの変化や体重の増減も重要です。うちの猫も以前、お腹を執拗になめているのに気づいて病院へ連れて行ったら、膀胱炎だったことがあります。猫は痛みを隠すのが得意ですが、あなたが毎日しっかり観察していれば、小さな変化にも気づけるはず。この記事では、獣医師監修のもと、見逃しがちな猫の体調不良サインを10個紹介します。
E.g. :猫の吐き気の症状と対処法|獣医師が教える見分け方
- 1、猫の体調不良を見分ける方法
- 2、猫の行動変化に注目しよう
- 3、見逃しがちなサイン
- 4、緊急を要する症状
- 5、こんな時はすぐに病院へ
- 6、猫の健康管理のコツ
- 7、猫のストレスサインを見逃さないで
- 8、猫の老化に伴う変化
- 9、猫の歯の健康を守る
- 10、猫の適正体重を知ろう
- 11、猫の五感の変化に気づく
- 12、猫の季節ごとの健康管理
- 13、FAQs
猫の体調不良を見分ける方法
「最近うちの子、なんか変かも?」と思ったことはありませんか?猫は体調が悪くても、それをはっきり示さないことが多いんです。でも、ちょっとした変化に気づけば、早めに対処できるかもしれませんよ。
食欲の変化は要注意
猫の体調不良で最初に現れるサインが、食欲の変化です。
急に食べる量が増えた場合、糖尿病や甲状腺機能亢進症の可能性があります。逆に食欲が落ちた時は、口内炎や胃腸の不調、痛みを感じているのかもしれません。うちの先代猫も、歯周病になった時はご飯を食べるのが遅くなりました。
水を飲む量が増えたら
「最近水をたくさん飲んでるな」と感じたら、要注意です。腎臓病や糖尿病のサインかもしれません。健康な成猫の1日の水分摂取量は、体重1kgあたり50-60mlが目安です。
症状 | 考えられる病気 |
---|---|
水をたくさん飲む | 腎臓病、糖尿病 |
食欲増加 | 甲状腺機能亢進症 |
毛づくろいをしなくなる | 関節痛、肥満 |
猫の行動変化に注目しよう
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トイレの使い方が変わった
「うちの子、最近トイレ以外で粗相するようになった」という場合、膀胱炎などの泌尿器系の病気かもしれません。特にオス猫が排尿できない状態は緊急を要します。すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
鳴き声が増えた
普段は大人しい猫が急に頻繁に鳴くようになったら、何かを訴えている可能性が。高齢猫の認知症が原因になることもあります。
見逃しがちなサイン
毛づくろいの変化
「毛づくろいをしなくなった」と思ったら、関節痛や肥満が原因かもしれません。逆に一部分を執拗になめる場合は、その部位に痛みやかゆみがある証拠です。
うちの猫もお腹を舐めすぎて毛が抜けたことがありました。獣医さんに診てもらったら、膀胱炎だったんです。
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トイレの使い方が変わった
「抱っこした感じが軽くなった」と感じたら、要注意。体重減少は多くの病気のサインです。月に1回は体重を測る習慣をつけましょう。
緊急を要する症状
呼吸がおかしい
猫がハアハアと息をしていたら、とても危険な状態かもしれません。心臓や肺の病気、熱中症の可能性があります。
けいれん発作
顔の一部がピクピクする程度から、全身がガタガタ震えるような発作まで様々です。てんかんや脳腫瘍が原因のことも。
こんな時はすぐに病院へ
「この症状って病院に行くべき?」と迷ったことはありませんか?実は、猫の症状によって緊急度が違うんです。
排尿できない、嘔吐が止まらない、意識が朦朧としている、けいれんを起こしている、呼吸が苦しそう――こんな症状が見られたらすぐに動物病院へ!
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トイレの使い方が変わった
・おしっこの色が濃いor薄い?
・便の状態は普段と変わらない?
・目がくぼんでいない?
・口の中がネバネバしていない?
猫は体調不良を隠すのが得意です。でも、毎日しっかり観察していれば、小さな変化にも気づけるはず。愛猫の健康を守れるのは、あなただけなんですよ!
猫の健康管理のコツ
定期的な健康診断が大事
「元気そうだから大丈夫」と思っていても、年に1回は健康診断を受けましょう。7歳以上のシニア猫なら半年に1回がおすすめです。
自宅でできる健康チェック
1. 毛並みにツヤがあるか
2. 目ヤニや耳アカが増えていないか
3. 歩き方に違和感がないか
4. 体重に急な変化がないか
猫の健康は、飼い主さんの日々の観察力にかかっています。ちょっとした変化を見逃さないようにしましょうね!
猫のストレスサインを見逃さないで
意外なストレス行動の見分け方
猫がストレスを感じている時、実は意外な行動でサインを出しているんです。例えば、急に高いところから飛び降りなくなったら、関節痛や不安を感じている可能性があります。
うちの近所の猫は引っ越し後にずっとソファの下に隠れていました。飼い主さんが気づいて環境を整えたら、1週間で元の元気な姿に戻りましたよ。環境変化は猫にとって大きなストレスになるんです。
ストレスが引き起こす健康問題
ストレスが続くと、膀胱炎や脱毛症などの病気につながることがあります。特に多頭飼いの場合は、猫同士の相性にも注意が必要です。
ストレスサイン | 対策方法 |
---|---|
毛づくろいをしすぎる | 安心できる場所を作る |
トイレ以外で粗相する | トイレの数を増やす |
攻撃的になる | 遊び時間を増やす |
猫の老化に伴う変化
シニア猫ならではの注意点
「最近階段を登らなくなった」と思ったら、それは単なるわがままじゃありません。高齢猫は関節が痛くなることが多く、動きが鈍くなるんです。
我が家の15歳の猫は、去年からキャットタワーに登らなくなりました。獣医さんに相談して、階段状のステップを設置したら、また楽しそうに上り下りするようになりましたよ。
認知症のサインを見逃さない
夜中に大声で鳴く、同じ場所をぐるぐる回る、トイレの場所を間違える...これらは猫の認知症の典型的な症状です。あなたの猫は大丈夫ですか?
実は猫も人間と同じように、年を取ると認知機能が低下します。でも、適切なケアで進行を遅らせることは可能なんです。特別なフードやサプリメントも効果的ですよ。
猫の歯の健康を守る
口臭が気になったら
「猫の口が臭い」と思ったら、それは単なる食べかすの問題じゃないかもしれません。歯周病や内臓の病気のサインかも。
3歳以上の猫の約8割が歯周病にかかっていると言われています。毎日歯磨きが理想ですが、難しいなら歯磨きおやつやデンタルケア用品を使うのも手です。
歯のトラブルが引き起こす問題
歯が痛いと、猫はご飯を食べられなくなります。すると栄養不足になり、肝臓など他の臓器にも影響が出てくるんです。たかが口のトラブルと侮ってはいけません。
うちの猫は歯石がひどくて、麻酔をかけて歯石除去をしたことがあります。その後は食欲も戻り、毛艶も良くなりました。定期的な歯科検診の重要性を実感しましたね。
猫の適正体重を知ろう
肥満が招く健康リスク
「ぽっちゃりしてて可愛い」と思っていても、実はそれが病気の原因になることがあります。糖尿病や関節炎、心臓病のリスクが高まるんです。
適正体重は猫種によって違いますが、一般的に肋骨が軽く触れる程度が理想です。あなたの猫の体型は大丈夫ですか?
痩せすぎにも要注意
逆に急に痩せてきたら、甲状腺機能亢進症や腎臓病の可能性があります。特に高齢猫の体重減少は深刻な問題につながることが多いんです。
毎月同じ時間に体重を測る習慣をつけると良いですよ。スマホのメモ機能で記録しておけば、変化に気付きやすくなります。
猫の五感の変化に気づく
聴力や視力の衰え
「最近名前を呼んでも反応が悪い」と思ったら、聴力が低下しているかもしれません。白猫は特に聴覚障害が出やすいと言われています。
視力が落ちてくると、暗い場所で物にぶつかるようになります。夜でも安心して移動できるように、家の中のレイアウトを変えてあげるといいですね。
嗅覚の重要性
猫は嗅覚で食欲を刺激されます。高齢になってご飯を食べなくなったら、フードを温めて香りを立たせてみましょう。意外と効果がありますよ。
我が家の老猫は、鰹節の香りをつけると若い時のように勢いよく食べ始めます。五感の変化に合わせたケアが大切なんです。
猫の季節ごとの健康管理
夏場の熱中症対策
「猫は暑さに強い」と思っていませんか?実は熱中症になることもあるんです。特に短頭種(ペルシャなど)は要注意。
涼しい場所を作る、水を多めに用意する、換気を良くする...これらの対策で愛猫を暑さから守ってあげましょう。うちでは冷却マットを置いていますが、猫たちのお気に入りです。
冬の寒さ対策
高齢猫や短毛種は寒さに弱いです。暖かいベッドを用意したり、部屋の温度を一定に保つようにしましょう。
こたつが好きな猫も多いですが、低温やけどに注意が必要です。うちの猫はこたつの上で寝て、毛が焦げそうになったことがあります。ヒーターなら安全な温度設定のものがおすすめです。
E.g. :猫の元気がない原因とは?病院に連れて行くべき症状を獣医師が解説
FAQs
Q: 猫が急に水をたくさん飲むようになったら危険ですか?
A: はい、危険なサインかもしれません。健康な成猫の1日の水分摂取量は、体重1kgあたり50-60mlが目安です。これ以上飲むようになった場合、腎臓病や糖尿病の可能性があります。特にシニア猫でこの症状が見られたら、すぐに動物病院で検査を受けましょう。私たちの経験上、水を飲む量が増えたと気づいた時点で、すでに病気が進行しているケースも少なくありません。毎日水を変える時に、飲み水の減り方をチェックする習慣をつけると良いですよ。
Q: 猫の毛づくろいが減ったらどんな病気が考えられますか?
A: 毛づくろいが減った場合、関節痛や肥満が原因かもしれません。特に高齢猫では、関節炎で体を動かすのが辛く、毛づくろいができなくなることがよくあります。また、口の中に痛みがある場合も、毛づくろいをしなくなる傾向があります。逆に一部分を執拗になめる場合は、その部位に痛みやかゆみがある証拠。私たち獣医師は、毛づくろいの変化は病気の早期発見に役立つ重要なサインだと認識しています。
Q: 猫のトイレの使い方が変わったらどうすればいいですか?
A: まずはトイレの環境をチェックしましょう。猫砂の種類を変えたり、トイレの場所を移動したことが原因かもしれません。でも、環境に問題がないのにトイレ以外で粗相するようになった場合、膀胱炎などの泌尿器系の病気が疑われます。特にオス猫が排尿できない状態は緊急を要します。私たちのクリニックでも、この症状で来院する猫の多くは、すぐに治療が必要な状態です。少しでもおかしいと思ったら、迷わず動物病院へ連れて行ってください。
Q: 猫の体重減少はどのくらいから危険ですか?
A: 体重の5%以上の減少があれば、要注意です。例えば4kgの猫なら200gの減少が目安になります。猫は少しの体重変化でも体調に大きく影響します。私たちがおすすめするのは、月に1回は家庭で体重を測ること。抱っこした感じで「軽くなったかも?」と気づく頃には、すでにかなり体重が減っていることが多いんです。体重減少の背景には、甲状腺機能亢進症や腎臓病、糖尿病など様々な病気が隠れている可能性があります。
Q: 猫の呼吸がおかしい時はどうすればいいですか?
A: 猫がハアハアと口呼吸をしていたら、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。犬と違って、猫が口を開けて呼吸するのは異常な状態です。心臓や肺の病気、熱中症の可能性があります。私たちの経験では、この症状で来院する猫の約60%が緊急治療を必要とします。特に暑い季節や、高齢猫、肥満気味の猫では注意が必要です。呼吸が荒いことに気づいたら、動画を撮って獣医師に見せると診断の助けになります。